結婚が決まったら、次に考えるのは「誰に、いつ、どのように報告するか」です。
結婚という人生の大きな節目を迎えた報告は、いままでお世話になった方々との今後の関係を深めるために大切ですが、相手によって報告方法やタイミングなどの配慮が必要です。
この記事では、親、友人、職場への結婚報告の順番や方法や、SNSや年賀状での結婚報告のマナーについて解説します。
目次
結婚報告と入籍報告の違い
結婚報告と入籍報告は、その内容とタイミングに違いがあります。
結婚報告は、結婚したことを周囲に知らせるための報告です。結婚式を挙げたあとや、婚姻届を提出したあとにおこなわれるのが基本ですが、家族や親しい間柄の場合は、結婚が決まった時点で速やかに報告するのが望ましいでしょう。
入籍報告は、婚姻届を提出して法律的に夫婦となったことを知らせる報告です。結婚式をおこなわない場合でも、入籍後1〜2ヵ月以内に報告するのが一般的です。
結婚報告は結婚式に招待した人や親族、友人など幅広い人におこない、入籍報告は親族や親しい友人など、より限られた範囲におこなうことが多いです。
結婚報告の順番|親、友人、職場への伝え方
結婚報告の順番は、一般的に親、友人、職場の順でおこなわれます。この順序は、親密度や重要性を考慮したものです。特に職場への報告は業務の兼ね合いなどを考慮したタイミングでおこないましょう。
親への結婚報告
親への結婚報告は、結婚後ではなく、結婚が決まった時点で速やかにおこなうことが望ましいです。報告の際には、パートナーの人柄や仕事、家族構成などの基本的な情報に加え、結婚の具体的な生活設計についても伝えるとよいでしょう。
可能であれば直接会って報告することが理想的ですが、遠方に住んでいる場合はビデオ通話を利用するのも効果的な方法です。
友人への結婚報告
友人への結婚報告は、親や家族への報告を済ませたあとにおこなうのが適切です。
報告のタイミングは、結婚式への招待の有無によって異なります。結婚式に招待する予定の友人には、結婚式の日取りが決まった時点で早めに報告することが大切です。これにより、友人が予定を調整しやすくなります。
結婚式に招待しない友人への報告は、式の後でも構いません。ただし、報告が遅くなった友人が疎外感を感じたり、不快に思ったりする可能性があるため、同じ友人グループ内への報告は時期をあわせるのがマナーです。
職場への結婚報告
職場への結婚報告は、直属の上司から始め、その他の上司、部署の先輩、同僚の順でおこなうのが一般的です。直属の上司への報告は、できれば直接口頭でおこなうことが望ましいですが、会社の文化によってはメールやチャットツールを使用しても問題ありません。職場への報告は、業務への影響を考慮したタイミングを選ぶことが重要です。
特に注意が必要なのは、社会保険や各種手続きに関する報告です。総務や人事部門には、婚姻届提出前に報告する必要があります。結婚式を挙げる場合は式の3ヵ月前か婚姻届提出の1ヵ月前までに、式を挙げない場合は婚姻届提出の1ヵ月前までの報告が推奨されます。これにより、必要な手続きを滞りなく進めることができます。
年賀状での結婚報告文例とマナー
遠方に住んでいる親戚や友人で、結婚式に招待しない場合は年賀状での報告が適しています。年賀状は結婚を報告し、新生活の様子を伝えるよい機会となります。
年賀状での結婚報告には、いくつかのマナーや注意点があります。年賀状は新年の挨拶が主目的であるため、結婚報告はその一部として扱うべきです。新年のお祝いの言葉を前面に出し、その後に結婚の報告を続ける形が望ましいです。
年賀状で結婚報告をする際には、「去る」「度々」などの忌み言葉や重ね言葉を避けることも大切です。たとえば、「去年」ではなく「昨年」や「旧年」を使い、縁起のよい言葉を選ぶよう心がけましょう。また、句読点は避けるのがマナーとされており、読みやすさを考慮して改行やスペースを利用することが推奨されます。
具体的な文例を紹介します。
【文例1:目上の人(恩師や親戚など)向け】
謹んで新年のお慶びを申し上げます 私たちは昨年〇月〇日に結婚し 新たな人生を共に歩み始めました これからも力を合わせ 心温まる家庭を築いていく所存です 本年も変わらぬご指導をどうぞよろしくお願い申し上げます |
【文例2:友人向け】
新年あけましておめでとうございます 昨年私たちは結婚いたしました 新しい生活を始めた私たちですが今後ともどうぞよろしくお願いいたします |
このように、句読点を使わずにシンプルに表現することが望ましいです。
結婚報告を年賀状でおこなうことは一般的に受け入れられています。しかし、年賀状で初めて結婚を報告することは、相手によっては配慮に欠けると捉えられる可能性があるため、注意が必要です。
特に、職場の上司や取引先など、仕事関係の人に対しては、年賀状よりも早い時期に結婚報告をしておくことが重要です。年賀状で初めて報告すると、新年の挨拶ついでと捉えられる可能性があり、失礼にあたる場合があります。
親しい友人や親族に対しても、可能であれば事前に直接報告をおこなうことが望ましいでしょう。
SNSでの結婚報告
SNSでの結婚報告も、近年一般的になってきていますが、いくつかの注意点があります。
タイミングについては、プロポーズ直後の報告は避け、結婚が正式に決まってからおこなうのがよいでしょう。SNSでの報告は一斉に多くの人に伝えられる便利な手段ですが、親しい人々に直接伝えずにSNSで初めて知らせると、相手を不快にさせる可能性があります。仲のよい友人がSNSを通じて結婚を知った場合、「直接教えてほしかった」と感じることがあるため、配慮が必要です。
報告の内容についてはシンプルで簡潔な文章を心がけましょう。過度な幸せアピールや長文の投稿は、読み手を不快にさせる可能性があります。
まとめ|結婚報告で大切にしたいこと
結婚報告は、新たな門出を周囲と共有する機会です。いつ、どのように伝えるかは、相手との関係を深める大きな要素となります。
年賀状やSNSなど、状況に応じた適切な手段を選ぶことで、遠方にいる友人や親族にも報告できますが、プライベートな情報は慎重に扱い、相手の状況を考慮することも大切です。
それぞれの関係性に配慮して、気持ちのこもったていねいな報告を心がけましょう。